「日本食品科学工学会 第61回大会」で発表
株式会社伊藤園(社長:本庄大介
本社:東京都渋谷区)の中央研究所は、ブルーベリーおよびアサイー果汁配合飲料の継続飲用による眼精疲労自覚症状の改善効果を、ヒトを対象とした試験で確認しました。この結果の詳細は、8月30日(土)に中村学園大学(福岡県福岡市)で開催された「日本食品科学工学会
第61回大会」で発表いたしました。
経緯
近年、パソコンなどのvisual display terminal
(VDT)作業者の増加により、眼精疲労を訴える方が増加しております。眼精疲労とは、視作業を続けることにより、眼の痛みなどの症状や、頭痛・肩こりなどの全身症状が出現し、休息や睡眠をとっても十分に回復しえない状態をさします。男女ともに眼の疲れやかすみ眼、視力の衰えを自覚している方が多く、特に40代以降の方で顕著に表れています。
ポリフェノール、特にアントシアニンを含むサプリメントでは、抗酸化作用や血管弛緩作用、血流改善作用により眼精疲労を軽減するという報告がされています。そこで、より身近でおいしく摂取できる「飲料」で提供できないかと考え、ブルーベリーおよびアサイー果汁配合飲料の継続摂取が眼精疲労の自覚症状を改善するのか、試験を行いました。
研究内容
VDT作業に1日4時間以上従事し、かつ眼精疲労や眼の疲れを定期的に感じ、疲れ眼対策として点眼薬を常用している方などを除外した24名に、クロスオーバー比較試験を実施しました。被験者を2群に分けた後、試験飲料あるいはプラセボ飲料*を1日1本、4週間継続摂取していただきました。
飲料摂取前、摂取2週間後、4週間後の夕方に13項目(眼の症状:9項目、全身症状:4項目)の眼精疲労自覚症状のアンケート調査をvisual analog
scale(VAS)にて実施しました。2週間のウォッシュアウト期間の後、飲料を変更し同様の調査を実施しました。
*試験飲料:ブルーベリーおよびアサイー果汁30%配合飲料 265g
(総ポリフェノール 210mg、アントシアニン 60mg含有)
*プラセボ飲料:ブルーベリーおよびアサイー果汁を含まない飲料 265g
(総ポリフェノール 0mg、アントシアニン 0mg)
結果
摂取前から摂取4週間後の変化量において、試験飲料でプラセボ飲料と比較して、「眼の疲れ」、「眼の痛み」および「眼の充血」の3項目について有意な改善効果が認められました。
この結果から、アントシアニン60mgを含む飲料の継続摂取によっても眼精疲労の自覚症状軽減効果が期待されました。
当社はお茶を中心とした食品を通じ、幅広く健康との関連について研究を進めております。未知の可能性を秘めているさまざまな有効成分の研究とともに、その活用方法について、今後も提案し続けてまいります。
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